既刊詩集

詩集『神さまのノート』(2022年10月1日、土曜美術社出版販売)

"私の"痛み、哀しみ、苦悩や喜びを見守ってくれている眼差しの実在に、天啓のように気づく瞬間。その小さな奇跡と感動は、自身もまた見守る者であったことの悦びへ誘う32篇。「作者はまさにプレヴェール的とも言うべきリズムとウィットで、大人の日常の真相を幼少期の感性から照らし出す。第二部の、記号をモチーフとする連作詩が興味深い」(河津聖恵氏評、2022年11月7日「京都新聞」)。A5判、本文129

          頁、定価2,000円+税。 

詩集『夢中夢』(2015年10月1日、編集工房ノア)

「夢中夢」とは夢の中で人に夢の話を説くという禅語。詩もまた夢の中で夢を語るようなものというコンセプトの下で、夢と現実、過去と現在が照応する第6詩集。「「夢語り」である本書は散文的だが、論理的で機知に富む。現代の民衆詩の試みともいえよう。居住地滋賀の地名や伝説をモチーフにした詩もある」(河津聖恵氏評、2016年2月1日「京都新聞」)。A5判、本文101頁、定価1,800円+税。 

詩集『半跏思惟』(2013年10月1日、編集工房ノア)

思惟することによる世界の構築。異なる4つのスタイルで描かれた詩が、半跏思惟像のもとで1冊の詩集に統合される。「苗村吉昭『半跏思惟』(編集工房ノア)には不思議な命の光輝があり、強く惹かれた」「著者の刻む一言一言が渾身で支えようとする姿に打たれるのだ」(池井昌樹氏評、2013年11月2日「東京新聞/中日新聞夕刊」)。A5判、本文126頁、定価2,200円+税。 

詩集『エメラルド・タブレット』(2010年10月25日、澪標

普遍的無意識に潜む世界の水没の記憶を呼び覚ます実験的作品。「海中に没したムゥー大陸に擬して語られる、世界の没落の理由。素朴な疑問を「ぼく」と「あの人」との対話を通して、叙事詩のように展開する世界。連作への辛抱強い作者の持続力と忍耐に敬服」(八木幹夫氏評、2011年12月「現代詩手帖12月号」)。B5変形判、本文102頁、定価1,800円+

                           税。

詩集『オーブの河』(2005年7月1日、編集工房ノア)

我が子の死、父の死を経て娘の誕生までの過程を30篇の亜散文詩で綴る第3詩集。「オーブとは、天体、惑星、眼球などとも訳されるが、ここでは霊魂のような意味になっている。各作品の背後には強い抑制がありながら、同時に、社会へと開かれている感性がある」(辻井喬氏評、2005年7月27日「読売新聞夕刊」)。第17回富田砕花賞受賞。A5判、本文134頁、定価1,800円+税。

詩集『バース』(2002年12月1日、編集工房ノア)

命の考察をテーマにした第Ⅰ部18篇と、我が子の哀しい命を見つめる第Ⅱ部18篇からなる第2詩集。「詩集を企画中に、悲しいできごとが生まれ、それが、詩集のなかみそのものを変えていくという、現実的展開をはらむ秀篇。子供のいのちをめぐる父と母、そして、そのかたわらにある社会をうつしだす」(荒川洋治氏評、2003年12月27日「図書新聞」)。第5回小野十三郎賞受賞。A5判、本文134頁、定価1,500円+

                            税。在庫なし。

詩集『武器』(1998年10月1日、編集工房ノア)

「石」「棒」「縄(あるいは紐)」からヒトが武器を進化させてきた過程を30篇の散文詩で描いた第1詩集。「武器と人間の根源的な関係、武器に魅了される人間の暗い情熱や欲望、武器の使用と進化にかかわる人間の悲喜劇を、醒めた、シニカルな眼で、時には高鳴る音楽を抑制した心で、縦横に描いている」「人間の暗い鏡として武器を描いた秀逸の詩集である。」(以倉紘平氏評、1998年10月23日「読売新聞(大阪

                             本社版夕刊)」)。第13回福田正夫賞受賞。A5

                             判、本文121頁、定価2,000円+税。

評論・エッセイ集

評論集『民衆詩派ルネッサンス 実践版  一般読者に届く現代詩のための詩論』(2021年11月1日、土曜美術社出版販売

本書は現役詩人10人の詩と詩論に学び、一般読者に届く現代詩を書くための指針を導き出した詩論集である。新川和江、池井昌樹、最果タヒ、和合亮一、若松英輔、以倉紘平、金井雄二、甲田四郎、小松弘愛、杉谷昭人の詩を丁寧に読み説くとともに、詩の比喩やリズム、感動についてのテーマ別考察も行っている。大正詩壇を席巻した民衆詩派と現代詩の未来を繋ぐ視点も新鮮である。第22回日本詩人クラブ詩界賞特別賞

          受賞。四六判、本文373頁、2,700円+税。

評論集『民衆詩派ルネッサンス』(2015年11月1日、土曜美術社出版販売

「民衆詩派とは大正時代初期から興った口語自由詩運動で、民衆の生活や心情を綴った詩は後のプロレタリア文学運動の源流と評された。本書は、1918年に創刊された雑誌『民衆』を掘り起こし、花岡謙二、百田宗治、白鳥省吾、富田砕花、福田正夫ら民衆詩派の詩人たちの足跡と作品を追う」「近代詩研究の新たな境地といえる論考」(2016年1月「出版ニュース2016年1月下旬号」)。四六判、本文231頁、2,700円+

           税。

エッセイ集『文学の扉・詩の扉』(2009年5月20日、澪標

「前半は新聞などに寄せた短文で、学生時代以来、いかに詩に出会い、詩人となっていったかが語られる。季節の話題や身辺の出来事が引き合いに出されるが、素朴なほどの詩に対する信頼は心を打つ。/後半は「枯葉」などシャンソンの名品で知られるフランス詩人プレヴェールの訳詩を含む紹介。ここでも言葉への「全幅の信頼」に貫かれたまっすぐな読解が快い」(2009年6月21日「毎日新聞」)。四六判、本文

                             235頁、2,000円+税。

評論『国友一貫斎』(2001年12月30日、砕氷船出版局)

二人誌「砕氷船」に6回に渡って連載した評論をまとめた小冊子。国友一貫斎は江戸時代の鉄砲鍛冶で、現在の滋賀県長浜市国友町に生まれ。さまざまな発明品を生み出し、反射天体望遠鏡を制作して月面や黒点観測を行った。「詩を書く人がどうして一貫斎? という疑問が湧いてくるが、それに関して、著者は本文のなかで次のように記している。「膨大な資料という宇宙の中で、詩人の感受性を用いて、国友一貫斎という星を見つけることが、本稿の目的なのである。」/ああ、なんと詩的な……!」(2002年2月「地域情報紙 みーなびわ湖から 72号」)。A5判、本文54頁、非売品。

※なお「地域情報紙みーなびわ湖から」掲載の折、「80円切手3枚を同封のうえ、著者宛郵便で申し込み」と掲載されていますので、希望者には同条件でお送りします。当WEBページの「お問い合わせ」にて送付先をお知らせください。在庫僅少。